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アトリビューションを活用しよう。Google広告における分析方法や考え方をまとめて紹介!

こんにちは。大阪のWebマーケティング会社モンゴロイドのデジマくんです。

日頃私たちが運用するWeb広告は、自社製品の認知を拡大させたり、興味を持ってもらうきっかけをつくったりなど、目的やターゲットに合わせて様々な役割をはたしています。

それゆえ、運用を通して「どの媒体にどのくらいのコストをかけるのが費用対効果としてよいか」分析することが非常に重要です

そこで今回は、広告の貢献度を分析する際に役立つ「アトリビューション」をテーマに解説していきたいと思います!

アトリビューションとは?

アトリビューションは、ユーザーが商品やサービスを知り、コンバージョンにまで至る過程でどの広告がコンバージョンに貢献したかを分析する手法です。

コンバージョンをより低コストで獲得し、コンバージョン数を最大化していくことが、広告運用をしていく上で重要な目的となります。

目的を達成するために有効な分析手法がアトリビューションです。

アトリビューション分析が必要な理由

アトリビューション分析が必要な理由は、ユーザーを取りまく環境の変化にあります。

ユーザーが、購入や申込などコンバージョンに至る道筋は無数に増えています。
それこそ検索だけではなく、YouTubeの動画広告など、様々な広告で商品やサービスを知るきっかけになります。

そのため、どの広告がコンバージョンに、より貢献したのかを見える化することで、広告成果の最大化を図ることができます。

従来通り、ユーザーがコンバージョンにつながった最後の接点だけを評価し、投資していくと、コンバージョンの「きっかけ」となる広告が評価されず、結果として広告効果が上がらないことにもつながります。

なので、どの広告がコンバージョンに至るきっかけになったのかという貢献度を分析するためには、アトリビューションを活用することをおすすめします。

Google広告でアトリビューションを活用するメリット

ここでは、Google広告でアトリビューションを活用することで得られるメリットを3個紹介します。

理由1:ユーザーがCVに至るまでに経路がわかる

従来の効果測定の方法では、ユーザーがCVに至る経路のうち、最後に接触した広告のみが評価されてきました。
Google広告ではラストクリックと言われています。

アトリビューションを活用することで、ユーザーがCVに至るまでの経路全体を適切に評価することができます。

商品やサービスを知るきっかけになった広告やキーワードを確認することができます。

そのため、コンバージョンに至る直接的な広告だけではなく、間接効果を含めて分析することができます。

理由2:新しい広告を発見することができる

アトリビューションを活用すると、直接的な効果だけではなく、商品やサービスを知るきっかけになる広告やキーワードがわかります。

なので、新しい訴求内容や広告の切り口を発見することにつながります。

思ってもみなかった表現やキーワードがCVにつながっている事がわかるので、広告の表現の幅が広がってきます。

理由3:効率的な予算配分ができる

アトリビューションを活用しないと、直接的なCVのみでの分析となります。

そして、直接的なCVに至る広告やキーワードに予算を配分した結果、本来なら商品やサービスを知るきっかけになった広告やキーワードの予算が削減されてしまうため、結果として効果が下がる可能性があります。

アトリビューションを活用することで、効率的な予算配分をすることができます。

【注意】アトリビューション分析が向かないケースについて

ここまで読んでいただいて、ぜひともアトリビューション分析をしてみたいと思われた方がいると思います。

実は、アトリビューション分析が向かないケースも存在しています。

アトリビューション分析をする前に、アトリビューション分析をして有益な効果測定ができるのか、そうではないかを確認してください。

アトリビューション分析が向かいないケースや商品は、以下になります。

  1. どこでも手に入れることができる商品
  2. 安い商品
  3. おまけ付きの商品
  4. 購入を検討する期間が短い商品

例えば、風邪防止のマスクを販売している場合、マスクはどこでも手に入りますね。

ネットでもコンビニやスーパーなどでも購入することができ、見つけたらすぐに購入に至ってしまうため、コンバージョンに至る経路がシンプルです。

そのため、アトリビューション分析をしたとしても、得られる結果は期待できるものではないでしょう。

Google広告で活用できるアトリビューションモデル一覧

ここでは、Google広告で実際に利用することができるアトリビューションモデルを解説していきます。

活用できるアトリビューションモデルは次の6つあります。

  1. ラストクリック
  2. ファーストクリック
  3. 線形
  4. 減衰
  5. 接点ベース
  6. データドリブン

ここからは一つずつ特徴を紹介していきます。

1:ラストクリック

アトリビューションモデルのラストクリックは、従来のコンバージョンを計測するモデルです。

ユーザーがコンバージョンに至るまでの最後の広告やキーワードがどれだったのかを分析することができます。

Google広告ではデフォルトで設定されているアトリビューションモデルです。

また、Google広告だけではなく多くの効果測定ツールでは、ラストクリックでの分析がデフォルトになっています。

2:ファーストクリック

ファーストクリックは、ラストクリックと反対のアトリビューションモデルです。

ラストクリックがコンバージョンに至る最後の広告やキーワードの分析ができますが、ファーストクリックは、コンバージョンに至るきっかけとなった最初の広告やキーワードを分析することができます。

ファーストクリックは、コンバージョンから最も遠い広告を評価することになるので、新しいユーザーを獲得している広告やキーワードの分析に向いています。

3:線形

線形は、ユーザーがコンバージョンに至る広告やキーワードの貢献度を均等に評価するアトリビューションモデルです。

CVしたユーザーとの接点すべてを同等に評価するので、どれが良かったのかを判断するためにはある一定のデータ量が必要となります。

また、すべての接点を均等に評価するため、本当に必要なものなのかどうなのかを判断するのは難しいモデルです。

4:接点ベース

ユーザーがコンバージョンするに至った経路の中でも最初と最後の接点を最も評価するアトリビューションモデルです。

割合は、最初と最後の設定がそれぞれ40%ずつ振り分け、最初と最後の間の接点には20%を均等に振り分けます。

接点ベースのモデルを使うと、コンバージョンに至る最初と最後の広告やキーワードを把握する事ができます。

5:減衰

ユーザーがコンバージョンに至る接点の全てに貢献度合いを割り当てるアトリビューションモデルです。

貢献度の割合は、ユーザーがコンバージョンに至る最後の設定の貢献度を高くし、最初の接点に向かうにつれて、接点を持った期間に応じで貢献度の割合を少なくしているモデルです。

最後の接点から遠い広告やキーワードは効果がないものとみなされるため、検討期間が短い商品などに適しているモデルです。

6:データドリブン

上記の5つのモデルとは異なり、Google広告のアカウントのデータを利用して、コンバージョンに至る経路全体の各広告の実際の貢献度を計算することができます。

コンバージョンに至る経路を割り出し、目標に対して最も貢献した広告がわかります。

ただ、データドリブンを利用する際は、アカウントに十分なコンバージョンが必要となります。

アトリビューションモデルは成長させたいフェーズに合わせて選ぼう

アトリビューション分析を行う目的は、広告予算の配分の見直しをするためです。

限られた予算内で最大の成果を出すためには、どこにどれくらいの予算を透過すればよいのかという見極めが重要になってきます。

コンバージョンへの貢献度を数値化することで、出稿すべき広告媒体やターゲットが明らかになります。

逆に効果がない媒体を削減することにもつながります。

では、データドリブンを除いた5つのアトリビューションモデルをどのように使うのが良いのでしょうか?

ビジネスの成長戦略と合わせて考えると、より良い選び方ができます。

上の図では、接点ベースやファーストクリックは積極的に成長をしたい場合に向いているアトリビューションモデルです。

ユーザーは商品やサービスを購入する際、ある程度検討してから行動を起こします。

積極的なアトリビューションモデルは、ユーザーがどの広告を見たときに、コンバージョンしたのか、検討するきっかけとなるものを評価する事ができます。

それ故、商品やサービスを購入してくれる可能性のあるユーザーの獲得に向いています。

費用対効果よりも売上規模の拡大をしたい場合は、積極的なアトリビューションモデルが適しています。

一方、ラストクリックのアトリビューションモデルは、コンバージョンに一番近い広告を評価するため、費用対効果をもっとも重視するモデルになります。

売上拡大より、限られた予算内で広告の費用対効果を最大化する場合は、ラストクリックや減衰などの慎重なアトリビューションモデルが適しています。

ビジネスの成長戦略に合わせてアトリビューションモデルを選ぶとより効果的な広告運用ができます。

Google広告におけるアトリビューション分析

Google広告では、コンバージョントラッキングのアトリビューションモデルを変更することで、効果計測やスマート自動入札で利用する事ができます。

また、Google広告以外のGoogleの製品でも手軽にアトリビューション分析をすることができる下記のサービスが揃っています。

  1. 検索アトリビューション
  2. データドリブンアトリビューション(DDA)
  3. Google アナリティクス
  4. Google アトリビューション

一つずつ見ていきましょう

1:検索アトリビューション

Googleの検索連動広告(検索キャンペーン・ショッピングキャンペーン・動的広告(以下同様のものも))では、検索アトリビューションというレポートを作成することができます。

また、「アトリビューションモデリング」では、現在のモデルと他のモデルとの広告効果の比較をすることができます。

レポートを確認する方法は次のとおりです。

Google広告の管理画面にログイン後、「ツールと設定」→「アトリビューション」を選択

左メニューの中から「モデル比較」を選択

ここで、比較したいモデルやディメンションなどを選択します。

名称 項目
ディメンション キャンペーン、広告グループ、キーワード、デバイスから複数選択可
コンバージョンアクション 設定したコンバージョンアクションのうちどれかを選択できる
ルックバックウィンドウ コンバージョンが発生した期間を指定できる。
デフォルト、30日、60日、90日から選べる
比較 データドリブンを除く5つから選択可
比較対象 データドリブンと比較で選択した以外のモデルから選択可

2:データドリブンアトリビューション(DDA)

今回紹介したアトリビューションモデルの中で、データドリブンとそれ以外の5つのモデルは別のものです。

5つのアトリビューションモデルは、予め決定された割合を振り分けています。データドリブンアトリビューションは、機械学習を利用したアルゴリズムに基づいて貢献度を割り当てています。

データドリブンアトリビューションを使えるようにするためには、コンバージョンが300件以上、広告インタラクションが3,000回以上発生している必要があるなどの条件があります。

上記の条件を満たすことができれば、オーダーメイドのアトリビューションモデルを活用することができます。

3:Googleアナリティクス

アクセス解析ツールとして広く利用されているGoogleアナリティクスにもアトリビューション分析機能があります。

Google広告は、広告内のアトリビューション分析ができますが、Googleアナリティクスでは、Google広告だけではなく他のチャネルも合わせたクロスチャンネルでのアトリビューション分析が可能です。

利用している広告プラットフォームを横断して分析することができるので、広告予算の分配の見直しが広い範囲ですることができます。

4:Googleアトリビューション

Googleアトリビューションは2017年5月23日、MarketingNextカンファレンスの中でGoogleが発表したサービスです。

未だにベータ版となっていて、日本版の提供がないため使うことができませんが、マーケティング担当者を長年悩ませている「自社のマーケティングは本当に効果があるのか」という疑問を解消するための画期的なツールです。

デバイスやチャネルをまたいだマーケティングの成果を1サービスでしかも無料で使うことができるようにしたものが、Googleアトリビューションです。

以下のような大半のアトリビューションツールの課題を解決するものとして期待されています。

  • 設定が難しい
  • ユーザーが複数のデバイスを使用している場合、それらをまたいで購入経路を測定できない
  • 広告ツールと連携していないため、対処が難しい

まとめ

費用対効果を最大化するために、広告媒体の分析を行う上でアトリビューションの活用は欠かすことができない分析手法です。

ユーザーと広告との接点が増えてきているので、どの媒体に広告予算を配分するかが重要になってきます。

本当にマーケティングの効果があるのかという疑問に対して、データを使い定量的に判断できるのがアトリビューション分析です。

費用対効果を最大化するためにも、できる所から取り組んでみてください。

なお、モンゴロイドでは、Google広告をはじめとするWeb広告運用のプロが多数在籍しています。

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