解析

Googleアナリティクスだけじゃない!アクセス解析ツールの種類

こんにちは。
ウェブ解析士マスターの川田です。
アクセス解析ツールと聞くと、多くの方がGoogleアナリティクスを思い浮かべると思います。
国内の上場企業におけるGoogleアナリティクスの導入率は、2010年の最初では30%程度でしたが、2017年8月には69.2%まで向上し、今や「アクセス解析ツール=Googleアナリティクス」というぐらい浸透しています。
しかし、アクセス解析ツールはGoogleアナリティクスだけではありません。
そこで今回は、アクセス解析ツールの種類をご紹介します。

そもそもアクセス解析ツールとは?

あるサイトを閲覧中にバナーをクリックし、現在閲覧しているページから別のページへ移動しようとしたとします。
このときに何が起こっているのかを考えてみましょう。

まずバナーをクリックすることにより、遷移先のサイトが格納されているサーバーへ「このページが見たい」と要求が届きます。
その要求に対して、サーバー側からブラウザに「このページはこれだよ」という返答が届き、別のページが表示されます。
ブラウザからサーバーへの要求を「リクエスト」、サーバーからブラウザへの返答を「レスポンス」といい、リクエストした履歴を「アクセスログ」と呼びます。

アクセスログは生ログなどとも呼ばれ、昔はこのアクセスログを読み解いて分析を行っていました。
しかし、アクセスログは下図のようなもので、大量のアクセスログを読み解くのは大変な作業です。

そこで、人間がわかりやすいようにアクセスログを可視化したツールが登場しました。
それがアクセス解析ツールです。

アクセス解析ツールの種類

アクセス解析ツールは大きく分けて、サーバーログ方式、パケットキャプチャ方式、ウェブビーコン方式の3種類があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。

サーバーログ方式

サーバーに残されたアクセスログデータを解析する方法です。
サーバーに解析ソフトをダウンロードするタイプと、パソコンに解析ソフトをインストールしダウンロードしたアクセスログデータを流し込んで解析するタイプと、大きく2種類あります。

サーバーログ方式のメリットとしては、過去にさかのぼっての解析や、PDFや画像ファイルなどが開かれた回数を解析することが可能な点です。
デメリットは、ユーザー判定の精度が低いことや、ブラウザのキャッシュ機能による遷移は測定できない点が挙げられますね。
アクセス解析ツールでいいますと、Matomo(Piwik)などがサーバーログ方式にあたります。

パケットキャプチャ方式

インターネットに流れるパケット(サーバーとブラウザに流れるデータ)を取得し、解析する方式です。

パケットキャプチャ方式のメリットは、リアルタイムの解析が可能な点です。
またサーバーログ同様、PDFや画像ファイルなどが開かれた回数も取得可能です。
反対にデメリットは、なんといっても高価という点です。
加えて、ネットワーク上に専用の機器を設置しなければならないため、自社にサーバーがなくレンタルサーバーを利用している企業では利用できません。
また、サーバーログ方式同様にブラウザのキャッシュ機能による遷移は測定できない点もデメリットですね。
アクセス解析ツールでいえば、RTmetricsがパケットキャプチャ方式です。

ウェブビーコン方式

サイトのページ上にJavaScriptを埋め込み、そのJavaScriptが反応したアクセスログを解析サーバーに送信することによってアクセス解析を行う方式です。
このJavaScriptは「計測タグ」「トラッキングコード」などと呼ばれています。

ウェブビーコン方式のメリットは、タグを設置するだけで導入できるので、とても簡単という点です。
また、ブラウザのキャッシュ機能による遷移も計測可能です。
デメリットは、タグを設置できないサイトやページ、つまり、PDFや動画閲覧などは基本的には計測できません。
(基本的になので、工夫すれば計測することも可能です。)
このウェブビーコン方式のアクセス解析ツールが、Googleアナリティクスです。
他にもAdobe Analyticsなど、現在のアクセス解析ツールの多くはウェブビーコン方式で動いています。

まとめ

アクセス解析ツールにはさまざま種類があり、それぞれメリット、デメリットが存在します。
新しいアクセス解析ツールを導入するときは、上記を参考に、自社に合うツールかどうかを検討してみてくださいね。
「どうやってアクセス解析したらわからない……」という方は、お気軽にモンゴロイドまでお問い合わせください。