こんにちは。
Amazonに参入する競合が増えて、ACoS(売上広告費比率)の悪化に悩んでいる出品者も多いのではないでしょうか?
効率よく広告を運用したくても、なかなか思うようにいきませんよね。
そんな中、Amazon Advertisingでは次々に機能改善が進められています。
最近追加された新機能として注目したいのが、2019年1月にリリースされた、スポンサープロダクト広告の自動入札機能です。
自動入札機能は、日々の煩わしい入札調整を楽にしてくれるだけでなく、仕組みを理解してうまく使えば、今よりもっと成果を伸ばすことができるようになります。
今回は、機能追加された「キャンペーンの入札戦略」と「掲載枠(広告枠)ごとの入札調整」について解説していきます。
追加機能(1)キャンペーンの入札戦略
入札戦略とは、入札の自動調整の方針を決める設定のことです。
今回追加されたのは、以下3つの入札戦略です。
なお、2019年3月5日時点ではこの機能はβ版のようです。
- 動的な入札 – ダウンのみ
- Amazonのマーケットデータを元に、売上につながる可能性が低いクリックに関してリアルタイムで入札額を減らす戦略です。
機能が追加される2019年1月より前に作成したキャンペーンには、この戦略が適用されていたようです。
設定を変更しない場合は、今後もこの戦略が適用されます。 - 動的な入札 – アップとダウン
- 「動的な入札 – ダウンのみ」にアップが追加された戦略です。
売上につながる可能性が高いクリックはリアルタイムで入札額をアップし、売上につながる可能性の低いクリックには入札額をダウンする戦略です。 - 固定額入札
- 出品者が広告グループやキーワードに指定した入札額のままで、自動で入札額を変更しない戦略です。
入札額の自動調整範囲
入札額の自動調整範囲は以下の図の通りです。
追加機能(2)掲載枠(広告枠)ごとの入札調整
スポンサープロダクト広告の掲載枠は以下3つにグループ分けされます。
- 検索結果ページの上部(最初のページ)
- 検索結果1ページ目の1行目に表示されているスポンサープロダクト広告
- 商品ページ
- 商品詳細ページや、カートページなど検索結果外の特定の掲載枠に表示されているスポンサープロダクト広告
- その他の検索結果
- 検索結果の2ページ目以降や、検索結果1ページ目の中段・下段に表示されるすべてのスポンサープロダクト広告
このうち、検索結果ページの上部(最初のページ)と商品ページは、選択した入札戦略に合わせて入札額の引き上げ率を0~900%の範囲で指定することができます。
なお、引き下げ率は指定できません。
入札額の自動調整範囲
掲載枠(広告枠)ごとの入札調整範囲は以下の図の通りです。
実際に設定してみる
機能説明だけではイメージしにくいですよね。
まとめると、今回の機能追加により、以下の3つで設定した内容によって最終的な入札額が決定されます。
- 広告グループやキーワードに設定している出品者が指定した入札額
- キャンペーンの入札戦略
- 掲載枠(広告枠)ごとの入札調整
それでは、調整の仕組みを分かりやすく表にしてみます。
例えば、以下のように設定したとします。
キーワード :羽毛布団
入札額 :200円
掲載枠ごとの入札調整:検索結果ページの上部(最初のページ)=200%、商品ページ=25%
この場合のキャンペーンにおける、入札戦略別の入札調整幅をみてみましょう。
まとめ
以上、スポンサープロダクト広告の自動入札機能について解説しました。
ACoSを改善するためには、キャンペーンやキーワードによって入札額を細かくコントロールしたいところですが、限られたリソースでは限界がありますよね。
今回追加された自動入札機能を使えば、システムがAmazonのマーケットデータを元に調整してくれるので、より効率的にスポンサープロダクトを運用することができます。
ただし、Amazonからも勧められているように、今までの動的な入札(ダウンのみ)と動的な入札(アップとダウン)でのパフォーマンスの差異については、ある程度の期間をおいて様子を見た方がいいでしょう。(Amazonのヘルプを読むことをお勧めします。)
まずは1つのキャンペーンで試してみて、短期的な挙動に捉われずに、ベストなコンバージョンを生み出す戦略を見つけてください。
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